人工妊娠中絶を希望される方へ
当院は『母体保護法』に基づいた、中絶実施施設の認定を受け、院長の井上裕子医師(東京都医師会母体保護法指定医師)と常勤の山田佐世子医師(日本専門医機構認定麻酔科専門医)の2名で手術を行っています。人工妊娠中絶は女性医師が対応し、手術後の避妊対策や次回の妊娠希望など、アフターフォローにも力を入れております。
また、経口中絶薬メフィーゴ®パックを取り扱っています。
不安なこと、心配なことはご相談下さい。
当院での中絶手術について
原則として妊娠11週6日までの方が、当院で手術を受けることができます。
日程や妊娠週数、患者様の体調・既往病歴により、当院で手術を行えない場合がございます。
その場合は、他院へ紹介させていただきます。
当院の人工妊娠中絶の方法
当院では、❶経口中絶治療薬(メフィーゴ®パック) ❷手術(吸引、
【比較表】 | ❶経口中絶薬 | ❷手術(吸引・掻爬法) |
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妊娠週数 | ~9週0日 | ~11週6日まで |
身体・子宮への負担 | 最も少ない | より少ない |
費用(税込) ※感染症が陽性の場合、器具消毒代として追加金1万円 |
【内服+1泊2日入院】13万2千円 | 【10週6日まで】10万円 【11週~11週6日まで】12万円 |
お支払い方法 | 現金・クレジットカードで、前払い | |
メリット | ・麻酔、手術が不要で合併症のリスクが減る・多胎症例にも使用可 | ・麻酔下(意識がない状態)で治療が完了する・治療・通院期間が短い・日帰り入院で済む |
デメリット | ・約1割は麻酔・手術が必要・内服日、2日後に受診、3日後~1泊2日の入院が必要 | ・麻酔・手術が必要 |
Rh式血液型不適合妊娠について
Rh(-)の方がRh(+)の赤ちゃんを妊娠・出産されると母体に抗体ができてしまい、2回目の妊娠時にこの抗体が新たに妊娠した胎児に移行し、胎児の赤血球を破壊して流産を起こしたり、生まれてきてもひどい貧血や黄疸、胎児水腫を起こすことがあります。
ただし、1回目の妊娠時に母体の血液型がRh(-)とわかっていれば、分娩後に抗ヒト免疫グロブリン製剤を注射することで抗体生成を防ぎます。
出産しなくても、妊娠6週位から抗体ができているため、胎児の血液型が不明でも予防的に抗ヒト免疫グロブリン製剤を手術後72時間以内に投与する必要があります。
当院にて注射を希望される方は、当日または後日(72時間以内)外来にて投与することが可能です。
抗ヒト免疫グロブリン製剤 21,330円
手術のスケジュール
受診していただき、手術前に必要な採血検査(感染症及び血液型の検査)後手術の予約をすることが可能です。
検査結果の確認のため受診日より4~5日以降の日程で相談しながら手術日を決めていきます。
診察時、こちらの用紙を医師へご提出ください。
手術前日の注意点
手術前日のお食事は21時までに済ませていただき、それ以降のお食事はお控えください。
水分補給は当日朝6時まで可能です(お水に限る)
当日の処置の流れ
手術日当日は麻酔等の影響がありますので、徒歩か公共交通手段をご利用しご来院ください。
午前10時:来院後すぐにPCR検査を受けていただきます。陰性確認後、看護師による体調等の確認、ラミセル挿入による前処置を行います
11時~14時:手術、麻酔の覚醒、術後診察、術後薬服用
15時頃:ご退院
経口中絶薬メフィーゴ®パックについて
当院では、経口中絶薬メフィーゴ®パックを取り扱っています。1剤目(ミフェプリストン)で、受精卵の成長をストップさせ、2剤目(ミソプロストール)で子宮収縮をおこし、胎嚢を排出させます。この薬の使用は、母体保護法に基づき指定された医師が所属する医療機関でのみ許可されております。院外(=自宅など)での内服はできません。
そのため、当院での処置は以下のようにおこなっています。:
- 妊娠反応の陽性確認。
- 子宮および卵巣の異常がないかを検査し、異所性妊娠(子宮外妊娠)の否定と子宮内の胎嚢の確認。
- 母体保護法に基づく適切な手続きを経て、外科的な処置が必要となる可能性(約5%)に備えた術前検査(採血等)を実施。1剤目の薬を内服するための来院日を設定。
- 1剤目の来院日に来院(診療時間内)。同意書を確認後、指定医の指示と監督のもとで内服。
- 1剤目内服後36〜48時間(1剤目を内服した日の次の次の日の朝8:30〜9:00)で再来院していただき、子宮内の胎嚢確認後入院。2剤目の薬を指定医の監督のもとで内服。これにより、生理痛または陣痛のような痛みがおこり、平均3〜6時間で胎嚢が排出されます。超音波での確認と経過観察を行い、問題がなければ帰宅。ただし、排出までに出血が多くなった、24時間経過しても排出が未完了(約5%)などの場合は、静脈麻酔+手動真空吸引法による手術が必要です。
- 胎嚢排出後、5日後を目安に再診。
経口妊娠中絶薬は、麻酔や手術によるリスクを伴わないことが利点ですが、以下の点が欠点として挙げられます:来院が必要な回数が多く、また、医院での滞在時間が長くなること。
生理痛や陣痛のような痛みが生じること。
一剤目の内服後に出血があり、状況によっては来院が必要になること。
料金については、手術前の検査(超音波、採血など)が約12,000円、薬の内服と必要な処置が132,000円です。従来の手術療法(=静脈麻酔+真空手動吸引法)と比較、検討していただき、ご自身で選択していただければと思います。
参考サイト
厚生労働省:いわゆる経口中絶薬「メフィーゴパック」の適正使用等について
メフィーゴパック販売元ラインファーマ社:メフィーゴ®パック(薬)とは
精算の方法
手術料金は、手術当日の受付時に現金もしくはクレジットカードにてお支払いください。